今回は玄関にグラナスルドラをDIYで施工したことを紹介します。
LIXILさんのショールームに行った際に一番気に入ったグラナスルドラ。我が家に来た人が一番最初に目にするところに施工したいと思っていましたので、玄関に施工することにしました。今回は靴箱の上の紹介ですが、靴箱の上だけでなく、玄関入って真正面の壁にも施工をしました。
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施工前の写真
玄関の施工前の写真がこちらです。家を引き渡しするときの写真しか残っておらず、玄関にハウスメーカーの方が敷いてくれたレッドカーペットが残っています。
今回はこの靴箱の上の壁にエコカラットを施工します。
今回のエコカラットの作業の難しいところ
今回は部屋の壁の一面ではなく、一角の壁一面にエコカラットを貼り付けます。部屋の壁に貼り付けるのと大きく違う点としては、上の写真で靴棚上の貼り付ける面の左を見て欲しいのですが、通常の部屋の壁であれば、壁の端には別の壁があって、その壁に突き当てるようにエコカラットを貼り付ければいいので、端末の処理が不要です(そういう角を入隅と言います)。しかし今回はこの壁一面にエコカラットを貼りつけると左側だけエコカラットの端末の処理が必要です(こういう角を出隅(ですみ))と言います。
出隅の処理は色々と方法がありますが、
- 出隅処理として、エコカラットの端末が露出しないよう、モールを貼り付ける。
※モールとはデザインパッケージを購入する際に選択する化粧枠のようなものです。 - 出隅用のエコカラットを使用する(この場合は靴箱の上の一面だけでなく、出隅を曲がった先もエコカラットを貼りつける必要があります)。
- 特に出隅の処理はせず、端末を露出させる。
今回は下駄箱の上の壁一面を貼り付けるだけにしたかったのでモールを貼り付けるかそのままにするかで迷いましたが、モールが適当なものが無かったので、特にコーナー処理はしないことにしました。
出隅処理をしないことにより問題となるのが、今回施工する「グラナスルドラ」の形状です。
LIXILさんのホームページを見てもらうとわかるのですが、グラナスルドラは購入時にいびつな形状をしています。(画像はLIXILさんのホームページから引用)
端末がエコカラットのピース毎に段がついています。これでは壁の端に貼り付けた際には、端末がピッタリそろいません。もちろんその対策としてLIXILさんは端末処理用のエコカラットも販売しています。(こちらの画像もLIXILさんのホームページから引用)
ただしこの端末用のエコカラットがかなり高いです。通常のエコカラットが約303×303mmのシートが11シートも入って12900円(定価)に対して、この端末用のエコカラットは約190×303mmのシートが4シートしか入っていないにもかかわらず12240円(定価)もします。1シートの面積が半分強しかないのに、しかも入っているシート数も約1/3程度しか入っていないのに値段がほとんど同じです。単純に計算すると1シートあたり5倍程度の値段がします。ただでさえ値段が高いエコカラットですので、これはとても買えません。
なので少し工夫をして、この端の隙間が出来てしまう部分には自分でエコカラットを切断してあてがうように計画をしました。
グラナスルドラの貼り付けの手順
まずは普通にエコカラットを端末から貼ります。貼り付け開始位置は横方向は左の出隅部分から、高さ方向は靴箱の上面から貼っていきます。以前の記事(エコカラットのカットのコツ)でも紹介していますが、エコカラットの貼り付けは最後に必ず微調整が入ります。エコカラットは見た目も大事ですので、目につく部分から貼っていき、最後にカットして微調整を行います。このカットする部分を目立たない部分に持って行きます。
写真を見てもわかるように、エコカラットを貼りつける壁の右側は入隅となっていますので、カットしてあるところが多少ばらついても目立ちにくいです。高さ方向も、靴箱との沿い面に隙間があると目立ちますので、高さ方向は天井側に最終貼り付けを持って行きます。
グラナスルドラの通常の貼り付け時の注意点
グラナスルドラには目地があります。目地とは、グラナスルドラのエコカラットは1つのブロックが15mm × 151mmで構成されていますが、そのブロック間に隙間が設けられています。この隙間があることでブロックの形状が目立ち、意匠性を高めます。1sheet上でも目地が設けられていますので、sheetを貼り付ける際にも目地を設けておかないと、目地が無い部分がかなり目立ちます。(目地が無い部分が自分で貼りつないだ部分だと丸わかりになります)
ここで便利なのがスターターキットに入っていた楽省スペーサーです。
エコカラットを貼り付けた後で、この楽省スペーサーを目地の部分に挿入することで必要な目地を確保できます。スペーサーが湾曲していますが、この湾曲している先を入れることで接着剤が付着しても簡単にスッと抜き取ることが出来ます。この楽省スペーサーは板厚が0.3mmですので、今回のグラナスルドラの目地には0.5mmほどの目地を付けたいので2枚ずつ挿入していきます。スターターキットには18枚ほど入っていましたので十分かと思いますが、買い増しが必要な方は単品でも買うことが可能です。
単品で購入すると36枚も入って値段もお手頃です。
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価格:659円 |
目地からの接着剤のはみだし
貼り付け時の目地の調整も重要ですが、そのほかに注意したい点として、目地部からの接着剤のはみ出しがあります。主に壁への接着剤の塗りすぎが原因ですが、DIYをするにあたっては接着剤の適量がよくわからないので、結構はみだしがちです。
しかし、接着剤がはみ出しても心配ありません。そのまま放置すると固まって取れなくなってしましますが、エコカラットを貼ったすぐあとに目地部のチェックを行い、目地から接着剤が見えるところは「つまようじ」で接着剤を掻き出せば簡単に取れます。後々の仕上がりを左右する大事なことですが、チェックも対応も簡単ですので、貼った後の目地部のチェックは確実に行いましょう!
グラナスルドラの端末処理
普通に貼り付ける分には淡々と作業は進むと思います。今回の貼り付けの方法で一番最初に挙げていた端末部の処理について最後に書きたいと思います。
端末部を仕上げてあるエコカラットを購入するのは非常に高いのですが、端末部に合わせてエコカラットをカットしてしまうと下の写真のようなカットした後の断面が露出してしまいかなりおかしいです。
一番最初に、エコカラットをまずはカットすることなく壁の端末に合わせて貼っていきましたが、最初にカットした状態で貼り付けてしまうとこの断面が露出してしまうため、最初は届いたsheetのまま貼り付けていきました。
では端末に空いた空白の部分はどう処理すればいいのでしょうか?
答えは簡単です。エコカラットを空白の部分のサイズに合わせてカットをして、カットしていない断面を出隅部に持ってくればいいのです。
上の写真の一番端にある小さいエコカラットは隙間部に合わせてカットしたエコカラットです。写真の奥側はエコカラットをカットした断面がそのままむき出しになっていますが、別のエコカラットがあるため、断面は露出していません。もちろんカットした面が正面から見てギザギザにならないようにカットした後にサンドペーパーにて仕上げはしてあります。
これであれば特にモールなどで端末を隠す必要はありませんよね。
何はともあれ、玄関の靴箱上へのエコカラットの施工はこれで終了です。
完成した写真がこちらです。
靴箱は写っていませんので、一番最初の写真とは比較しにくいかもしれませんが、結構上出来だと思います。途中で説明した天井合わせ部が目立つか目立たないかですが、写真をパッと見たときにはわからなかったと思いますが、天井部に着目すると天井とエコカラットに隙間があるのがわかると思います。グラナスルドラは幅が15mmのため、この隙間に合わせてカットするのが難しかったのでそのままにしてあります。注目すればわかりますが、知らなければ特に気になりませんよね?目立たない位置を最後に貼るということはこういうことです。
グラナスルドラをDIYで施工した費用
今回グラナスルドラをDIYで施工した費用は・・・、
- エコカラット(グラナスルドラ) 26340円(3ケース)
- 接着剤 3500円(約3㎡)
で合計は約3万円でした。ハウスメーカーの見積もりはというと、、6万円です。きっちり倍の値段を取っています。この靴箱上の作業はエコカラットの貼り付けだけでいえば3時間程度で終わりました。(出隅処理のカットを入れると+1時間くらいです)
DIYで4時間かけて何とか3万円のロスを防ぐことが出来ました。こちらも仕事が終わった後に施工を行いましたので、かなり疲れましたが。。。
終わりに
いかがでしたでしょうか?これからエコカラットのグラナスルドラをDIYで施工する方の参考になれば幸いです。ちなみに我が家は玄関の靴箱の上だけでなく、玄関から入って真正面の壁も一面をグラナスルドラで仕上げました。
一面グラナスルドラを貼るのは単純作業ですので、しんどいのはしんどいのですが、別の意味で苦労したのがこの細い部分に貼るエコカラットをカットする作業です。
単純に幅を合わせて切るだけじゃん!と思われそうですが、グラナスルドラには目地がありますので、この目地の位置合わせが結構大変です。この細い部分で最も目地がキレイに見えるレイアウトを色々思考錯誤しましたが、一番キレイだったのは細い隙間の中央部分に目地がジグザグに通っていくのがグラナスルドラらしい貼り方だという結論になりました。
左右を均等になるように切り出すのは結構疲れます。しかも少しでもズレると上下との目地の通りが悪くなり目立ちますのですぐにばれます。玄関から入って真正面の壁に位置していますので、失敗するわけにも行かず、なかなか苦労した作業でした。
コツとしては1sheetカットしたものをマスターとして、その物と常に見比べながら(切っては比べ、サンドペーパーで削っては比べを繰り返す)作業をしていくと、違和感なく仕上げること出来ました。同じような作業がある方はぜひ参考になさってください。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。